老後資金を守る

確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。

先日、某銀行のATMを利用した時、そこの現金用封筒がとても工夫されていました。

片面に、「ATM専用」とご利用の際はお一人様一枚での注意書き、そしてそして・・『振り込む前にもう一度ご確認を』『振り込め詐欺にご注意下さい』という警告文と封筒にいっぱいいっぱいのイラストが。

裏面には、『金融犯罪にご注意下さい』の言葉とイラストが大きく埋め尽くされていました。

『騙される人を未然に防ぐ事が出来る』、そして、『ATMで引き出したお金を持ち帰るためという本来の目的以外に封筒が利用されにくい』ので無駄に持ち帰られないという、ダブルの効果を兼ね備えた封筒です。

ところで、『振り込め詐欺にご注意下さい』のイラストには、どんな場面があったのでしょう。

イラスト1.

高齢男性へ電話が入ります。

・会社の金を使い込んでしまって・・

・◯◯に金を借りて返さないといけない

親からみれば子どもはかわいいものです。そこにつけ込んだ詐欺が多発しています。

連帯保証人になっていなければ、親が子どもの借金の返済義務はありません。でも、子どもが困っている。。

しかし、社会人として成長されたお子さんです。

会社の金を使い込むような子に育てた覚えはないでしょう。簡単に他人からお金を借りる子に育てた覚えはないでしょう。

そこで、あわててお金を出そうと思う前に、まず電話の相手に、「国民生活センターや法テラスに相談する」ように伝えましょう。

イラスト2.

高齢男性に電話が入ります。

・必ずもうかりますよ。あなただけに特別です。

そんな話しなら、自分がやります。知らない人に教えるなんてしない。

すると、自分は立場上できない。だから、名前を貸して欲しいとか言います。

しかし、契約者は自分になります。この先どうなっても、自分がその責任を取ることになります。

分からないものには手を出さないことです。

通りすがりの知らない人にお金を渡してしまったら、そのお金は返ってくるでしょうか。

裏面には『金融犯罪にご注意下さい』と、キャッシュカードをだまし取る手口にご注意くださいの言葉が。

・高齢女性に警察から電話があり、貴方の口座が狙われているから口座凍結のためにと暗証番号を聞き出す。その後、銀行協会の職員が訪問するのでキャッシュカードを渡すよう言われる。

警察や銀行が、暗証番号を聞き出すことは絶対にありません!

キャッシュカードを渡してはいけません!

心配なら自分から銀行へ電話すればいいのです。電話一本で口座凍結してくれます。

少し前に、ATM操作で還付金が受け取れるとありました。

ATMは取引している銀行と金銭の出し入れする為のものであり、還付金は先ず手続きする役所で手続きして初めて、自分の口座に振り込まれるのです。「お金を返すからATMへ行け」は疑いましょう。ATMで手続きは出来ません。

金融の仕組みを知っていることで、犯罪はかなり防ぐことが出来ます。

知っていても慌ててしまい、冷静に判断できなくなってしまうこともありますが、そんなときは警察、国民センター、法テラスの電話番号を目に付くところに貼っておき、電話をしましょう。銀行でも相談に乗ってくれます。恥とか思わず、相談しましょう。

iDeCoで準備した大切な老後資金、犯罪から守りましょう。

iDeCoは国が用意した老後資金作りの一つです。

所得税を払っている人は、自分の支払った所得税から確実に掛けた分の税率分が返ってきます。

この還付は、年末調整や確定申告という手続きをします。そして還付されます。ATMでは手続きしません。

個人事業主の方は、掛金分が全額所得控除で税額が軽減されます。

自分で運用をしなければなりませんが、これも運用方法を知ることによりリスクを軽減することが出来ます。

運用についても、犯罪から自分の財産を守るのも、先ず知ることが大切です。

知ることで、正しい行動や判断が出来ます。

もうすぐゴールデンウィークですね。

帰省される方も多いと思います。

親御さんと『振り込め詐欺』について話し合われるのもいいかもしれません。

法テラスwww.houterasu.or.jp/service/shouhishahigai/furikome/

国民生活センターwww.kokusen.go.jp/category/consult.html

政府広報オンラインwww.gov-online.go.jp/tokusyu/201203/syohisya/furikome.html

警察庁 #9110(全国共通)  もしくは地元県警へ   緊急の場合は110番