制度を利用して老後にゆとり

夜は肌寒く、日中は暑いというおかしな天気が続いてます。

体調管理に十分ご注意ください。

確定拠出年金相談ねっと認定FP林です。

前々回のコラムで、「ライフスタイルに合わせた拠出を」と題しましてお届けしました。

今回は、人生の3大支出に対してどう対処していくかについてです。

人生の三大支出とは

人生の三大支出と言われるものに「教育資金」「住宅資金」「老後資金」があります。

「老後資金」と「教育資金」「住宅資金」

家庭を持って、素敵な家に住み、子どもに十分な教育を受けさせ、老後は何一つ不自由なく過ごす。

確定拠出年金は誰でも必ずやってくる老後の資金に充てるものです。

公的年金だけでは不足する老後のための資金を、節税しながら自分で作ります。

「教育資金」「住宅資金」は必要な方に関係がありますが、全ての人に必要なものではありません。

「教育資金」は、子どもを持つことを選択しなければ必要ありませんし、

「住宅資金」は、家を買わなければ必要ありません。住むところは必要なので、生きている間の賃料を考える必要はありますが、一度にどかっと掛かりません。

老後のためとはいえ、全ては手に入らないのでしょうか?

制度を利用する1【リバースモーゲージ】

FPによる老後のライフプランで、リバースモーゲージを利用して老後資金の足しにするという話しを聞かれると思います。

リバースモーゲージは生きている間、住居用不動産を担保に借り入れをして、所有者が亡くなった時や売却時に返済する仕組みです。

お金を掛けて立派な家を建てて、引っ越すことなく老後の足しに出来るなんて一石二鳥!と思われますが、リバースモーゲージはどこででも出来るのではありませんでした。大都市とその周辺と愛知県しか価値のある土地が無いからです。

しかし、今や地方でも、地銀さんがリバースモーゲージ型ローンや空き家対策ローンを出しています。

使える物件が限られますが、県を上げて【地方創世】に乗り出してきています。

長期優良住宅はお値段も良く10年ごとにメンテナンスが必要ですが、その分家を良い状態で残せますし、ローン金利も優遇されます。

新築の家は、買った時点で2割価値が下がると言われます。日本では年数の経った家の資産価値はありませんが、年数が経っていても手入れされた家は、そうでない家に比べて買われやすいし借りられやすいですね。

持ち家か賃貸か、新築か中古か、マンションか一戸建てか、買う買わないは人それぞれです。

ここでは、賃貸の方は、老後資金に家賃分も考えておきましょうと言うところまでにしておきます。

制度を利用する2【給付型奨学金】【その他免除】

2017年度から、日本学生支援機構の給付型の奨学金がスタートしました。(一部の方向けですが)

日本学生支援機構、市町村や都道府県の奨学金は貸与です。卒業後に思う様に就職が出来ず、収入がなく、返済が出来ないことが問題になっています。

なんだかんだ言っても、大卒と高卒の収入の差がある日本では、将来のリターンを考えれば無理にでも大学進学させてやりたいと親御さんは思われるでしょう。

しかし、学部生で貸与しか無かった日本学生機構の奨学金、大学院第一種については返済免除枠があります。

学校独自の給付型奨学金制度を用意しているところがあります。

入学金や授業料の免除などの制度を設けているところもあります。

給付型の奨学金を出している企業様もあります。(よく知られたところではJT)

高校生にも出している企業様もあります。

学力、親の収入、地域、指定校制などの条件がありますが、なるべく利用できる制度を利用して借りるのは最小限にしましょう。

制度を利用する3【確定拠出年金】

確定拠出年金は国の制度です。

少しずつでも、全額所得税控除、運用益非課税という税制優遇を受けながら資産形成が出来る最強の方法です。

これだけでは十分な金額が用意できるわけではありませんが、僅かずつでも長く続ければ結構な金額になりますし、公的年金以外に使えるお金があるので心にゆとりが出来ます。

収入を上げること、上手に使うこと、お金と上手くつきあっていきたいですね。

日本学生支援機構

各大学の学生支援室